月別: 2017年5月

RightFont(フォントマネージャー)を使ってみる

フォントマネージャーはDTP/デザイン環境では必須と言ってもいいのですが、なかなか決定打がありません(私にとっては)。
ここ数年間を省みても、Suitcase Fusion、FontExplorer X、FontAgentの間をふらふらとしていて、安くないライセンスは“経費”扱いでやり繰りできてきたのでまあ運がいい方なのですが、OSとそれぞれのバージョンの当たり外れに振り廻されている感が抜けません。
そんな状況で、RightFontを検証してほしいという依頼が舞い込んできました。依頼先でも、Suitcase Fusionが7になってサブスクリプション方式となったため、ライセンスを移行するかどうか躊躇したままバージョン6で踏みとどまっているようですが、Adobe CC 2017へのプラグインの反応など、隔靴掻痒感が半端ないまま続いているとのことでした。

 

その、RightFontですが、全く知りませんでした。

RightFontのWebサイトでは、いきなりの“Buy Now”ボタン以外にトライアルの情報が見当たりません。トライアルの機会が全く設定されていないのは参ったね、と思い幾つかの方法で検索をかけたところ、download.cnet.comからアプリケーションをダウンロードできました。

<http://files.downloadnow.com/s/software/15/61/77/96/rightfont.zip?token=1494177449_377df154964bc89f5d57ba89bb799df6&fileName=rightfont.zip>

RightFontのWebサイトからはダウンロードすらできないのは困った仕様です。(フリーダウンロードと適当な期間のトライアル設定はあるべきだと思います)
ダウンロードして最初の起動で、次のダイアログが出ますので、トライアル自体は設定されているようですが、やはり6日は短いというしかないようです。

◯特徴

・シンプルで軽くて速い

RightFontは、基本的にはログイン時に起動項目として起動されるべきアプリケーションのようです。図は、立ち上がってきた時のメインペインで、基本的にはこのペインをタブで表示切り換えするだけのインターフェースとなっています。シンプルです。
(このメインペインは常時最前面にするか背面に送ることができるフロートペイン科を選択できます。常時最前面に設定した場合は、メニュエクストラのアイコンクリックでオンオフできます)
機能的にもフォントマネージャーとして必要十分なポイントに絞っていて、Suitcase Fusion、FontExplorer Xのてんこ盛り感はありません。

アプリケーションの構造的に言っても、アプリケーション本体が立ち上がってくるだけで、ヘルパーやデーモンなどは無いようです。また、‘LaunchAgents’フォルダに入ってくるplistファイルもなく、起動項目への登録は、システム環境設定のログイン項目への登録で行うようです。
アプリケーションアイコンは、ドック+メニューエクストラあるいはメニューエクストラのみを選択できます。
アプリケーションのメモリ占有量も100MB前後で、常駐型としてはコンパクトな部類です。

・ユーザ管理のスマートライブラリー(?)はリストという名称で呼ばれます

管理するフォント全体をライブラリとして括っていて、スマートライブラリー(?)とでもいうべきユーザ管理のフォント群は“リスト”という括りとなるようで、このリストには2つの種類があります。

–List–

単なる‘List’は最初にリストアイテムを作成して、名前をつけ、そのペインを表示させてからペインにフォントを(フォルダごとでも可)ドロップするか指定することで登録します。そのフォントは、ユーザのホームディレクトリ内の‘~/RightFont/Font Library/’にアルファベット順に分類されてコピーされます。
この辺りの仕組みは、Suitcase Fusion、FontExplorer Xとほぼ同じです。

–Live List–

‘Live List’は作成時に「フォルダ」を指定します。そして‘Live List’アイテムが作成されると指定されたフォルダを常時監視します。
つまり、この常時監視フォルダをDropBoxなどのクラウドボリューム内に指定すれば、クラウド経由でフォントの共有が可能になります。流行りのクラウド経由のコラボレーションがフォントレベルで実現できるわけです。
クラウド経由の共有は他のフォントマネージャーでも実装されてきている機能ですが、あとづけ感がないところが新世代(?)感なのでしょう。
Google FontsやAdobe TypekitもLive Listの扱いとなるのですが、700を超えるGoogle Fontsを常用してもいいかなと思えるくらいにはレスポンスもいいですし、目に見えて負荷がかかるということもないところが評価できます。

・オートアクティベーション

対象となるアプリケーションはWebサイトに記載されています。デザイン系の人気アプリは網羅されているようです。特徴的なのは、それぞれ対象となるアプリケーションへのプラグインファイルに当たるものがないことで、本体だけで処理しているようです。アンインストールの時には楽です。
機能的には、Suitcase Fusion、FontExplorer Xとほぼ同等で、普通に機能し、日本語やアジア圏のフォントは漏らすものは漏らします。ただ、この漏らしは、根本的にはフォント側の属性情報にあるのではないかと思っていますので、フォントマネージャー側の属性情報取得方法に若干の差異があって、漏らす対象がフォントマネージャーごとに微妙に異なってくるのではないかと推測しています。

・リストへのフォントの登録

リスト表示したペインのリストアイテムを展開したペインのエリアにフォントファイル(フォルダ単位でもOK)をドロップして登録できます。読み込み(ライブラリへのコピー)は速いです。Webサイトで自慢しているほど爆速ではないですが、速さは評価できます。

◯評価

フォントマネージャーとして普通に機能しますので、軽量でレスポンスが良いことが最も評価できる点でしょう。
環境によっては‘Live List’機能が決め手となるかもしれません。
価格的にもSuitcase Fusion、FontExplorer Xの半額以下ですから、初めての場合は導入しやすいかと思いますし、切り替えを検討するケースでも十分検討に値すると思います。
取り敢えず、私は乗り換えてみることにしました。

◯アンインストール

アプリケーション‘RightFont.app’によってインストールされるものはアプリケーション本体以外では以下の通りです。

~/Library/Preferences/com.marklyapp.RightFont.plist
~/Library/Application Support/com.marklyapp.RightFont/
~/RightFont/Font Library/

要するに、デーモンやヘルパーがない分シンプルです。
アプリケーションフォルダ内のアプリケーション本体と上記3つのファイル/ディレクトリを削除すればアンインストールできます。